縁鹿庵とは

ごあいさつ

蕎麦

まずは香りありき。
そのためのしなやかさ、喉ごしの良さ。

庭の花木も、石灯籠も、門も…。朝靄(あさもや)に包まれる時刻。
そば打ち小屋で、今日も真剣勝負が始まります。
心身を整えて、そば打ちの三要素に対峙する。
そば粉にふれて、そば粉に聴く、今日の按配。
気温1度なら、そば粉も1度、水回しがじんわり温かいのです。
毎日の天候や湿度を克明に記し、水一滴の加減を慎重に見極めます。

すべて滋味豊かな国内産のそば粉、個性の強い粉もあれば、おっとりした粉も。
たとえば同じ北海道の玄蕎麦でも、その時々の産地や畑で全く性格が違います。
手触り、こね加減、香りの変化を五感で計り、しなやかな、細めの平打ちに。
木製のもろ蓋(ぶた)に鎮座する蕎麦の美しさは、蕎麦打ち冥利(みょうり)と言えましょう。


そば打ち

喉ごしの良さ、しなやかな舌触り、すべては香りのため。
「湯掻(ゆが)く」とは、水を等しく行き渡らせること。
細いようで、麺の外側と中心は思いの外、距離があります。
ここが、最も肝要なところ。
掌(てのひら)に、蕎麦を受けると、その日その日で重さが違います。
瞬時に水分量を読み取り、たっぷりとした鍋の湯へ。
蕎麦の通り道を作ってやるように、箸を大きく動かします。
読んで字のごとく、湯を搔いて、
同じ鍋の中で、新たな湯、新たな湯へと蕎麦を誘うのです。

氷水できりりと締めた蕎麦、
ほんとうは調理場で召し上がっていただきたいほど、
湯掻きたてがもっとも美味。
手際よく、手際よく。この時ばかりはお席が遠く感じます。

蕎麦とは、常にあらず。まずは一口、啜っていただけると有難き幸せにございます。

縁鹿庵 店主 榎谷剛成


名作と蕎麦 〜蕎麦好き迷亭先生の蕎麦談義〜  夏目漱石の「吾輩は猫である」に登場する迷亭先生。蕎麦の食べ方指南を繰り広げる一節があります。  「そばは汁を三分の一だけつけ、一口に飲んでしまう。噛むと蕎麦の味がなくなる。つるつるとした喉を滑り込むところに価値がある」と。  薫り高い蕎麦は、まさにこれに尽きると信じて日々精進いたしております。  茹でたてののど越しが蕎麦の香りをより高くする。まるで残り香のように。

春は桜、夏は蛍、秋は十五夜お月様、冬は鬼火焚き郷愁豊かな吉田の町の風情とともに。
ご家族のお祝いや法事・法要のお食事に、心からのおもてなしでお迎えします。

 

会席料理
  • 昼の営業時間
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個室のご案内

  • 4名様/掘りごたつ式(テーブル×1)
  • 10名様/掘りごたつ式(テーブル×1)
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    ※人数のご相談を承ります。お気軽にお電話ください。